字愉人【岩本博幸Web記念館】
字愉人【岩本博幸Web記念館】

岩本博幸web記念館

文字とともに歩み続けて89年

開館によせて

本日はご来館いただきありがとうございます。

早いもので長年の盟友であった故・松崎秀夫氏(号:秀碩)と東京・新宿のギャラリーで「印章作品二人展」を開催してから、10年以上の歳月が流れました。

この間、同じ会場で私の個展を二度開催し、多くの親戚・友人・知人や教え子をはじめとする印章業界関係者にご来場いただきました。
会場内で皆様と一緒に収まった写真の数々は私の生涯の大切な思い出です。

実は、私自身の米寿(2022年)に合わせ、三度目の個展開催を秘かに目論んでおりました。
しかし長期に及んだ新型コロナ禍の影響で延び延びになるうち、頼みとするわが足の筋力が、齢とともに徐々に衰え始めました。

日常生活にさしたる影響はないものの、自宅から新宿にある個展会場までの往復はさすがにこれまでのようなわけには行きそうにありません。

家族にも心配をかけたくないので(実際のところ、家族会議の席上、妻と息子二人の三人がかりで全力で制止されました、笑)過去三回お世話になった会場での開催をやむなく断念いたしました。

すっかり意気消沈する私に次男が

「だったらオンラインで『第3回個展』を開催すればいい」

と、思いもつかなかったアイデアを提示してくれました。

それを受けて妻も

「ネット上なら期間を設けず、皆さんにいつでもご覧いただけるわね」

そう歩調を合わせます。

そして長男に

「できることは何でも協力します、とにかくやってみましょう」

と強く背中を押され、一度は心の中で消えかけた火が、再び赤々と燃えだした次第です(笑)。

足こそ弱くなりましたが幸いそれ以外は至って健康で、今も毎日午前中は筆を持っています。
そうした作品の数々を、オンラインとはいえ「第3回個展」として展示できるのは至上の喜びです。
どうぞお時間の許す限り、ごゆるりとご覧いただきますよう、お願い申し上げます。

またご来館の記念に「芳名帳」にお名前・メールアドレス・ご感想をお書きいただければ幸いです。

もちろん個人情報は公開いたしませんし、なにより皆様のお言葉が励みとなります。
メールアドレスをお書き添えいただいた方には、時間はかかるかもしれませんが、必ずお礼のお返事を差し上げます。

ご多忙の中お運びいただきましたこと、重ねて厚く御礼申し上げます。
ありがとうございます。

  令和5年 12月

  岩本博幸web記念館 名誉館長 岩本 博幸


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